清水 淳

写真家

生年月日:1964年2月1日

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プロフィール

1964年埼玉県生まれ。テクニカルダイビングの特異性を活かした水中撮影を専門とし、メキシコ・セノーテでの撮影をはじめ国内外のケーブ撮影や深々度下の沈没船撮影など特異な環境での撮影を得意とする。沖縄・那覇にて水中写真教室「マリーンプロダクト」を主宰。水中撮影機材の研究開発にも携わり、水中撮影モードや水中ホワイトバランスの開発アドバイザーも務める。1998年にデビューしたOLYMPUS C900Zoomから最新TGシリーズまで、全てのOLYMPUS水中モデルのチューニングとテスト撮影を担当。カメラ機材に精通し、機材の特性を生かす能力が評価され、水中撮影アクセサリーメーカーのアドバイザーやテスト撮影も多い。
主な執筆活動では、水中撮影機材の解説や撮影の仕方、楽しみ方の記事を「ダイバーと海の総合サイト/オーシャナ」で鋭意連載中。その他での人気の連載ではPADI Japan/デジカメ上達クリニック、OMSYSTEM社/カメラ・インプレッション「清水淳×OM-1」OM SYSTEM Tough TG-7 × 写真家 清水 淳」などがある。
⽔中撮影を楽しめるテクニカルダイビング教室を運営中。
公益社団法人日本写真家協会会員。TDIテクニカルダイビングインストラクター。PADIマスターインストラクター。PADI Tec Trimixインストラクター。

お客様へメッセージ

マリーンプロダクトの水中写真教室は、水中写真を楽しみたいと思うお客様の希望を叶えてあげたい。というシンプルなコンセプトから始まりました。
まだ水中でのデジタルカメラの使い方が確立されていなかった頃から、どうやったら簡単に手軽に思った通りに撮れるようになるか?がいつもテーマでした。機材側を調整して水中写真向けに正しくチューニングすること、そして撮りたいシーンに合わせた機材選びから始まります。

お勧めの機材はシンプルなシステムで撮影のために難しい理論を理解する必要などないOLYMPUSのTG&OM-Dです。撮り上がってきた映像を見て、もっと明るくしたかったらダイヤルを右に回す。フラッシュの光量が多すぎたらノブを左に回す。ピントの位置がズレたらボタンでピント合わせのマークの位置を移動させる。絞りやシャッター速度ISO感度の相対理論は不要です。
一番大切な事は、撮影現場に行って、被写体と向き合った時に正しい撮影システムで被写体と向き合っているか?そして感じるままに、明るさとピントをコントロールするだけなのです。ですので撮影機材を揃える前に一度、ご相談ください。最新のモニター撮影機材を使っていただきながら被写体に合わせた撮影テクニックを習得できます。簡単に操作できて、素晴らしい作品が手に入る。撮影システムとその撮影手法を伝えすることが私たちの使命と考えています。

私の作品の作風は、伝えたいものをぼかさずにストレートに伝える。
そして作品の中の主人公を素敵な背景の中で引き立てることをコンセプトにしています。
そして、レタッチに頼らずに撮って出しでもある程度勝負出来る事。ここにこだわってお客様にと伝えしています。カメラマンなのか?クリエイターなのか?画像編集ソフトを使い出したら、いないものがいたり、不要なものは消したり、赤い被写体が青になったりと。どなたでも作品をよく見せようという気持ちはあります。もちろん私もフォトショップを使います。ですがその範囲はアウトプットに合わせて撮影データを最低限で補正する。そして、作品はプリントにして額装したい。これが私の写真に対する気持ちです。少し古いかもしれませんね。

お客様には、「ワイドもマクロも両方楽しめる写真家になってください」とお伝えしています。
マクロ派とかワイド派ではなく、得意、不得意はあるはずですが画角が違うだけで撮り方は同じなんです。習う環境でこの辺りが決まります。先生がマクロしかやらない方だったりするとマクロ派が生まれたりするものです。楽しみは、画角と倍率が変わるとそれぞれに楽しみがあります。
マリーンプロダクトは2021年より撮影フィールドを広げました。癒し系の慶良間ダイビングの他に、慶良間外洋ダイビング、渡名喜島、粟国島、沖縄本島西海岸や本部エリア、沈船のUSSエモンズなど幅広く水中写真の楽しみをお伝えできるようになりました。皆さんとの出会いがとても楽しみです。

清水淳 撮影作品

メキシコ/EL PIT

カメラOM SYSTEM O-M1MKⅡ
レンズOLYMPUS MZD8mmFishEyeF1.8
フラッシュ自然光

透明感が出るように距離が異なる様々なものを画面に入れ込む。
モデルさんとの距離を適切保ちながらフィッシュアイ独特の表現力でダイナミックさを演出する手法を用いる。岩肌のディテールが出るようにやや俯瞰で撮影する。

メキシコ/NOHOCHI

カメラOM SYSTEM OM-1MKⅡ
レンズOLYMPUS MZD8mmFishEyeF1
フラッシュ自然光

不思議感たっぷりのケーブ作品。暗闇の中にもこんな素晴らしい世界がある。

渡名喜島/五六ノ崎

カメラSONY A7Ⅳ
レンズSONY FE28mmF2.0+Fisheye converter
フラッシュOLYMPUS UFL-2×2

蛍光色に輝くサンゴと鮮やかなオレンジの魚たちが濃いめのブルーバックに映える作品となった。
この作品が撮りたくて何度も同じダイブサイトに通い詰めて、フラッシュの発光量と構図、露出データや撮影時間帯を探った。6度目の撮影でほぼ設計図が出来上がった時点でモデルさんに入ってもらいこの作品を仕上げた。でもまだ撮り足りない。


チューク/一式陸攻

カメラSONY A7Ⅳ
レンズSONY FE28mmF2.0+Fisheye converter
フラッシュ自然光

80年前の航空機とは思えないほど良好な状態の一式陸攻。太陽を入れた構図でブルーから白へのグラデーションがどのようになるかを確認するために
縦構図で撮影。極端なトーンジャンプがなく、15ストップと広いダイナミックレンジを持つフルサイズ機の特徴を活かした仕上がりとなった

沖縄本島/本部緑地

カメラSONY A7CⅡ
レンズSONY FE28-60mmF4.0-5.6 & AOI UCL-09PRO
フラッシュAOI UCS-Q1i ×2

砂粒が玉ボケになりウミウシの可愛らしさに磨きがかかる。これがキットレンズの作品とは思えない程の描写力がある。
撮影を初めてすでに70分が過ぎた頃、この極小なウミウシを見つけてしまった。
クローズアップレンズを高倍率型のUCL-09PROから超高倍率のUCL-900PROに変えてアプローチ1mmあるかないかの極小サイズ。
ここはボケの中に浮き出るようにウミウシを表現しようと絞り値を開放まで開けた。
安価なクローズアップレンズを使うと、画面中央の解像が保たれるのだが、画面端に行くにつれてボケて溶けてしまう仕上がりになる。
この作品の画像の端を見てもしっかり改造しているのが分かる。PRO使用のこのCUレンズなら画面の端に主要な被写体を配置して撮影することが可能。

沖縄本島/今帰仁

カメラSONY A7CⅡ
レンズSONY FE 90mm F2.8 Macro G OSS
フラッシュAOI UCS-Q1i ×2

美しいボケ味と高解像度が両立する作品になった。流石SONYのGレンズ。
水深50mに35分間じっくりと撮影を楽しめた。減圧に要する時間は50分。ドリフトでの減圧には
気が長くて慎重なキャプテンが欠かせない感謝しています。